■□テニスの王子様〜side山吹 feat.聖ルドルフ学院□■ (2005.01.08)

はい、今年初めての舞台はこれでございます。
チケット争奪戦もあり〜の、青学レギュラー陣は入替えだ〜の、で不安いっぱい・でも期待も少々、なテニミュ。
いきなりのグッズ販売で、スタッフの見事な手際の悪さに少々悪い予感も致しました。

まずは結果(身もフタも無い)。
すんません、脱力してしまいました。
お歌も滑舌もあまりといえば、あまり。もう少し基礎をやった方がいいよ、キミたち。
確かに今までのメンバーでそこそこ出来上がりつつあったところでの、キャスト入替え。
人気もありチケットもはける舞台なので、そうしたのでしょうが〜あのね、入れ替えられたキャストって観客の目が厳しくなるんだよ。どうしても今までのキャスト、それも「それなりに完成」してたのに対抗しようと思うと、実力が欲しい。何もかも前回のキャストに負けてしまう、というのはどうかと思うのさ。最初なら「ミュージカルと出演者の成長を見守る」ポジションもありですが、入替え後はそれは許されません。それも全員。少しずつ入替え、なら周囲のカバーで完成を待てるのにイッキだからね。

まず外見〜前キャストが一生懸命、原作に忠実な作りをしていたのに対し〜今回はそれが徹底し切れていない。
せめて中身の出来が良ければ、「演技力でカバーさ!」が通用するかと思うのですが〜あれでは痛い。痛いぞ。

歌ですが、はらはらどころか外しっぱなし。もう不安を通り越して笑えてしまいます。
どんなに歌詞がシリアスでも、音を外すと台無しですの。
コーラスはそれなりに聞けます。大丈夫。ただし、このコーラス。ハーモニーありません。皆で主旋律突っ走ってます。
折角人数(多分、今までで一番多いよ)いるんだから、そこぐらいハモりを〜とは思うのですが、彼らのレベルを見ると現状が一番の安全策なのかしら。

そんな中で安心して観ていられるのが、まず1年生トリオ。
彼らはキャスト変更がなく、今まで通りなのですが〜さすがに息もあっているし、台詞も明瞭、歌もちゃんとしてます。間の取り方も安心。観客の気分転換的存在は変わらないのですが、その「気分転換」の意が今までとは違うのよ。「はらはらどきどき、ああああああ(苦悩)」から「ゆったり安心」して見ることが出来るという。彼らまでキャスト変更があったら、もう(苦笑)。
隅っこで何気に派手な技も披露してます。ええ、ライトのあたらない影でね。地味派手。
とにかく、彼らにありがとう。

がっくしな青学レギュラー陣に対し、ライバル校(今回は山吹とルドルフ)の面々。
多少の不安がある所もありましたが、全般に○をつけても良いかと。小ネタも上手くお使いです。
中でも山吹中の「地味〜ず」が最高。歌も他のメンバーとは違う路線。彼らの見せ場なのに他の山吹メンバーがからみ、埋没状態。でもそれが活きてる。歌も大丈夫。楽しいシーンでした。

さて、タイトルに「feat.聖ルドルフ学院」と被るように、今回のメイン相手校は山吹中であるにもかかわらず、試合の中で回想シーンとして「ルドルフ」との試合があるのです。山吹との試合シーンにオーバーラップしてルドルフとの試合が。これですがほとんどの観客は原作を知っているので、問題はないと思います。でもあえて言うと、とってもわかりにくい。山吹と試合していた筈が何時の間にか相手が変わってるわけで。最初は「あれ?」と思いましたよ。狙いはよく判る。だけどもう少しそのあたりを工夫して欲しいと。これじゃほんとに内輪向け。

アンコールは…ないです。
というか、今までで一番静かな幕切れ。出演者のご挨拶があっても、今まであったような悲鳴も歓声も無く、淡々と幕が下りるの。少なくとも観客側のお行儀がUPしたせいだとは思えません.。
だって今まではお芝居の最中でも声にならない悲鳴がそこここから聞こえましたが、今回はひっそり。
ついでに云うなら、慣れてないのか出演者もご挨拶の際に、観客へのサービスしてないし。

舞台の中では何となく「氷帝」がありそうな感じなのですが、この出演者のレベルとお客のノリを鑑みるに…
大丈夫か…?